| 僕は、女の子が大好きだ。 
 年頃の女の子と二人きりになれる。それだけの理由で、
 僕は家庭教師のバイトを選んだ。
 
 文人「吉原さん、来てたんですか」@
 冴子「あら、最近の大学生は挨拶もできないのかしら?」
 
 この女は、吉原冴子。
 どこかの大学の4年生……だったと思う。
 学生の身でありながらアルバイトを統括している立場にある。
 クールな印象の容姿、それ以上に中身も冷え切っているようで。
 
 
 文人「あの女……生徒の名簿売ってやがったのか……」
 
 不快感で、紙切れを持つ手が震える。澄まし面で僕にさんざん
 嫌味を言いながら、裏では名簿屋をやっていたとは……。
 しかしその証拠を、こうして抑えることが出来たのは幸いだ。
 これまでさんざん嫌味を言われた仕返しができるかもしれない。
 
 
 文人「さぁて、どうしてやりましょうかね?
 今までさんざん嫌味言ってくれましたよねぇ。
 とりあえずはそのお仕置きをしないといけませんよねぇ?」
 
 冴子に詰め寄るように、僕は大きい一歩を踏み出す。
 怯えて後退る冴子の背中を、冷たいコンクリートの壁が押さえた。
 
 冴子「いや、来ないで……いや、いやあぁぁぁぁっ!」
 ……
 …
 
 文人「相談なんですけどね、冴子さん。
 冴子さんの権限活かして、僕に可愛い生徒を割り当てて欲しいんですよ」
 
 
 冴子「……その子にも、その……ひどい事するの?」
 
 こうして有能な「駒」を手に入れた僕は、これからの生活が充実
 したものになるであろうという予感に胸を膨らませるのであった……
 
 
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